前回のブログ、「いよいよ佳境」で快進撃を期した侍ジャパンであったが、準決勝米国戦で惜敗。前回大会と同様にベスト4で散った。日本人としては残念な結果となったが、一野球人としては、WBCが真の国際大会になるために必要不可欠である今大会に対する米国の本気度を確認でき、嬉しくも思った。様々な思いを馳せつつ4年後の次回大会を待ちたい。
さて、世の中では出会いと別れ、そして門出のシーズンを迎えている。東京ではそれを演出する桜の彩りは、開花宣言以降冬に逆戻りした天候のせいもあってなかなか進まなかった。当初は、満開でお花見のピークは先週末との話だったが、どうやら一週間遅れて今週末に持ち越しの模様だ。桜の盛衰とともに、新年度最初の一週間が始まる。
新卒採用を行っている企業では、本日が入社式というところが多いだろう。今から十数年前、期待と不安が交錯してこの日を迎えた記憶がよみがえる。今思えば、不安の方が大きかった気がする。しかし、学生生活にピリオドを打ち、スーツを身にまとい、新社会人としてスタートした希望に満ちていたあの日。それを思い起こさせてくれるのが、この桜の時期だ。
社員一人一人が自らを振り返り、初心に戻る。そんな機会を設けるのも自分の役割。
入社式ではないが本社全社員一同会議室に集結。3月が決算期である当社は名実ともに4月から新年度がスタート。新年度を迎えるに際し、今年正月の新年会で行った年頭の挨拶の復習という形で訓示を行い、社内組織改編の説明、昇格人事対象社員に対して辞令交付、最後に社内で共有する「5つの価値観(5つのキーワード:永続性・挑戦・矜持・謙虚・責任)」を全員で唱和した。
ところで、「価値観」とは、「観念」である。「観念」とは人それぞれの主観に基づくもの。だから、人に強制するものでなく、共有するもの。そのためには、まず一人一人がその言葉の意味をしっかり理解し、納得をすること。そうでないと「観念」にならないし、共有できない。一年前のブログで披露し、一年間かけてことあるごとに共有を図ったが、社内の共通言語になるにはまだまだ途上。引き続き新年度の課題の一つだ。
最後に戯言(たわごと)。
最近新しくできた言葉、「プレ金」。プレミアムフライデーのことである。月末金曜日は午後3時に退社時間を繰り上げ、外食や旅行などのコト消費(※注)を促す政府の施策だ。3月末の「プレ金」は、導入して2度目となったが、この日は安倍首相自ら仕事を早めに切り上げ、河口湖の別荘に赴いてつかの間の休日を過ごしたとのこと。給料日明けの週末になることが多いので、公務員や大企業のホワイトカラーにとってはありがたい施策だろうが、我々中小企業や運送業界に身を置く者にとっては果たして・・ましてや今回は、年度末と月末が重なったし・・・
「プレ金」が社会の共通言語になる日はいつぞや。
※注 「コト消費」は「モノ消費」と対比で使われる。「モノ消費」から「コト消費」へ。人々の消費傾向が「モノ」(商品を買う・所有すること)から「コト」(体験する・思い出をつくること)へと移り変わったことを指す。