昨年に引き続き、今年のGWもコロナ禍で迎えた。一方、感染者数は大きな差がある。共に緊急事態宣言下の東京。GW中の5月5日(こどもの日)で比較すると実は、
昨年 57人
今年 621人
なんと10倍以上。昨年はGW後間もなく、(結果的に1回目の)緊急事態宣言を解除した。
感染者数の比較だけで全てを評価できないが、この数字だけ見るとこの1年間の政府・自治体のコロナ感染症対策は果たして適切であったか、と思う国民も多いのだろう。
現、菅政権の誕生は昨年の9月。コロナ対策と経済再生を誓っての登板であったが、苦戦を強いられている。試行錯誤を繰り返し、結果的に対応が後手に回っているような印象もあるかもしれない。確かに、なぜ諸外国に比べてワクチンが回ってこないのか。ワクチンが回ってくる間をつなぐための緊急事態宣言なのか。コロナ禍は、行政のデジタル化に対しての周回遅れも顕在化した。
一方で、失政を指摘するのは簡単だ。「政治は結果」とよく言われるが、しかしながらこの「未知との戦い」においては、評価はすべて結果論である。為政者(政治を行う人)を批評する前に、私たち一人一人の自覚はどうなのか。政治は大事だが、問題解決の全てを委ねるものなのか。大げさだが、過去さまざまな有事や困難を乗り越えてきた、日本人の真面目で勤勉で謙虚で、聖徳太子以来の「和を以って尊しとなす」チームワークの精神、その真価が今、問われている気がする。
とはいえ、やはり人は個々では弱いもので、誰かに責任を押し付けたくなる。その対象になるのは政治であり為政者であり、その筆頭はリーダーである菅総理になるのだろう。ご苦労はいかほどか、筆舌に尽くし難い。リーダーの宿命か。
さて、世の中のリーダーたる人は、必ず自分の拠りどころがある。自分を勇気づけ、鼓舞し、まよいを振り払い、自らの決断を後押ししてくれるようなものだろう。それは哲学者の言葉であったり、はたまた宗教であったり、師や友人や家族の教えや助言であったり。読書などの趣味、日常のよい習慣(ルーチン)にあるかもしれない。ちなみに菅総理の座右の銘は「意志有れば道在り」。毎朝、必ず官邸敷地内を散歩するようだ。総理の拠りどころだろう。
拠りどころを持っている人は強い。めげない。リーダーの必須条件。