詳しくは覚えていないが、スマホに変えて10年くらい経つだろうか。タイミングとしては、おそらく世間一般の人よりも遅い方だ(ちなみに初のスマホであるアップルのiPhoneが登場したのは2007年)。
一方でキャッシュレス決済を利用し始めて4年は経過したか。これは人よりも早い方だと思う。ペイペイや楽天ペイのQRコード決済の他、楽天Edyや交通系Suicaなど、TPO(時、場所、状況)やポイント獲得率に応じて使い分けている。現金を持ち歩かなくなった利点が大きいが、たまに現金が必要なときがあって慌てることもある。
さて、パソコンもスマホも、機械部分のハードウェア―(ハード)と、プログラムのソフトウェア(ソフト)で構成されている。さらにソフトにおいては、OS(オペレーションシステム)と呼ばれる基幹ソフトと、メール送受信やWord、Excelなどのアプリケーション(アプリ)と呼ばれる応用ソフトに分かれている。OSの機能は重要で、ハードとアプリを繋いで管理や制御を行う司令塔でもある。そして最近のスマホは、OSが定期的に自動的にアップデートする。
広く知られているOSは、パソコンではMicrosoft社の「Windows」、スマホではApple社のiOSやGoogle社のAndroidなど。
ぺイペイや楽天ペイなどのQR決済は、それぞれのアプリをインストールして金融機関口座やクレジットカードと連携させることで使えるし、iPhoneだろうがGalaxyだろうがXperiaだろうが、基本どのスマホでも対応可である。
面白い話を聞いた。初代iPhoneの売れ行きは散々であったという話。iPhoneは発売当初、外部のアプリは許可しなかったらしい。Appleの創業者スティーブジョブズは、「あくまでもiphoneは携帯電話」という考えで、そもそもスマホが誰もが使う道具になる自信がなかったという。結果的に当初の売れ行きはひどかった。そこで方向転換し、アップルストアを搭載して外部アプリを受け入れたところ、爆発的な大ヒットとなった。Appleを復活させたのは、頑固で気難しいと言われたジョブスを変えさせた社員であり、「アプリこそiPhoneの中核である」と定義した利用者であった。
ハードウェアの性能が高くても、ソフトウェアのOSが適切な制御・管理がなされず、また魅力的なアプリがなければ、その良さは理解されない。逆にどんなに素晴らしいアプリが開発されても、OSとの連携が取れず、またハード面の処理が遅く記憶容量が少なければ、勝手が悪い。スマホのOSは定期的に自動的にアップデートするが、それはハードの性能・スペックに合わせ、また利用者にとって身近なアプリの高度化、複雑化に対応するために、定期的に自動的に行われる。
「OSの機能はハードとアプリを繋いで管理や制御を行う司令塔」と書いた。OSは基幹・中枢。会社で言えば、本社機能であり、経営方針であり、組織である。現場やお客様、社会ニーズに合わせて定期的にアップデートしていくことがスマホのOSと似ている。違う点は「自動的に」ということ。会社は「自動的」にアップデートしない。「主体的」「能動的」 「積極的」がキーワードだ。